少年サッカーで勝つことを目的にするべきなのか?
夢に向かってできること - 2015年05月26日 (火)
「絶対に負けられない戦いが、そこにはある」
有名なキャッチコピーです。
ブラジルワールドカップでの日本代表は「自分たちのサッカー」にこだわって予選敗退しました。
その戦い方はキャッチコピーの様ではなかったけど、私は失望と同時に代表の未来が楽しみになりました。
もし、ベスト8を目的としていれば選手の選考から戦い方に至るまで全てが違っていたかも知れません。
もっと守備的な選手が主体になり、足の速いFWを走らせるという戦い方を選んだかも知れません。
それであっても勝利が手に入るかはわからないのですが・・・。
プロは勝利にこだわるべきだという意見もあって当然です。
少年サッカーにおいては勝利至上主義に偏るとトップレベルの選手が生まれ難くなるということをご存知でしょうか?
日本では今のところ大会の方式がカップ戦方式に偏っています。(少しずつ見直されてみていますが・・・)
カップ戦方式は勝利至上主義になりやすいと言われています。
勝ちたいというよりも負けたら終わってしまうという恐怖の方が大きいのかも知れませんね。
それこそ、キャッチコピーの通り「負けられない戦い」になってしまっているのです。
ブラジルやヨーロッパなどのトップレベルの国ではジュニア年代での全国大会は廃止しリーグ戦を各地で行う方式に変えているそうです。
勝利至上主義に偏った結果、トップレベルの選手が生まれなくなったことが問題となり変わってきたようです。
トップレベルの選手が生まれ難くなった原因ははっきりとしています。
勝利至上主義になると、勝つ以前に負けない戦い方を選択するチームが多くなります。
自陣ゴール近くで奪ったボールもとにかく大きく蹴り出すことが点を取られないためには有効です。
多人数で攻めるきるのでなく相手チームのほころびをまつほうが無難です。
中盤でへたなボール回しをするくらいなら、中盤を省略して前線に放り込む方が安全です。
ジュニア年代では特に体が大きい選手や足の速い選手が有利になるでしょう。
少年期にこういう戦術の中でサッカーをしていると選手が成長しないということが明らかになってきたのです。
全国に挑む経験ができるということは、素晴らしい経験だと思います。
優勝したチームもそうじゃないチームも全く素晴らしいことだと思います。
世界が全て正しいとも限らないとも思います。
池上正コーチはこういっています。
「少年期のサッカーで勝たなくてはいけない試合なんて1試合もない」
言葉だけ聞けば理解しにくい部分もあります。
でも、よく考えて見れば子どもはまだまだ成長段階にあって、成長の度合いもバラバラです。
そして、長いサッカー人生の入り口にたったばかりなのです。
先日、自分の息子のチーム(4年生)が試合で大敗したことに大変憤慨されているお父さんがおられました。
お父さん曰く「同じ小学生でこんなに違うなんて情けない!守り方も知らないのか?」ということでした。
10点差以上の大差をつけられての負けなので子どもたちもショックだったとは思います。
私も試合を見ていましたが子どもたちは最後まであきらめずゴールを目指していました。
沢山ミスもしたし、失敗もした、けれどチャレンジも沢山していました。
コーチも一切「守れ!」なんて言わずに「攻めろ!攻めろ!」
何点とられても「次!次!」
もしかしたら、ゴール前に人数を置いて守りに集中させれば10点以上の差はなかったかも知れません。
でも、そうしなかった。
子どもたちは、ショックを受けながらも考えるでしょう。
どう自分たちが変われば対等に戦えるようになるのか?
誰よりも同じ小学生(4年)だとわかっているのは子どもたちなのですから。
「じゃあ勝つことはだめなの?」ということではありません。
全ての試合で勝つことを目標において戦うからこそ、次なる成長したいという気持ちが生まれるのだと思います。
しかし、勝つことを目的にすれば、なぜ負けたのか?にたどり着きます。
負けないことを考えるのではなく、どう自分たちのサッカーをして勝つのか?を考えることが少年期の成長に必要なことだとだと思います。
少年サッカーでは勝つことは目的ではなく目標にするべきだと感じるこのごろです。
今回はここまでです。最後まで読んでいただいてありがとうございました。
有名なキャッチコピーです。
ブラジルワールドカップでの日本代表は「自分たちのサッカー」にこだわって予選敗退しました。
その戦い方はキャッチコピーの様ではなかったけど、私は失望と同時に代表の未来が楽しみになりました。
もし、ベスト8を目的としていれば選手の選考から戦い方に至るまで全てが違っていたかも知れません。
もっと守備的な選手が主体になり、足の速いFWを走らせるという戦い方を選んだかも知れません。
それであっても勝利が手に入るかはわからないのですが・・・。
プロは勝利にこだわるべきだという意見もあって当然です。
少年サッカーにおいては勝利至上主義に偏るとトップレベルの選手が生まれ難くなるということをご存知でしょうか?
日本では今のところ大会の方式がカップ戦方式に偏っています。(少しずつ見直されてみていますが・・・)
カップ戦方式は勝利至上主義になりやすいと言われています。
勝ちたいというよりも負けたら終わってしまうという恐怖の方が大きいのかも知れませんね。
それこそ、キャッチコピーの通り「負けられない戦い」になってしまっているのです。
ブラジルやヨーロッパなどのトップレベルの国ではジュニア年代での全国大会は廃止しリーグ戦を各地で行う方式に変えているそうです。
勝利至上主義に偏った結果、トップレベルの選手が生まれなくなったことが問題となり変わってきたようです。
トップレベルの選手が生まれ難くなった原因ははっきりとしています。
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勝利至上主義になると、勝つ以前に負けない戦い方を選択するチームが多くなります。
自陣ゴール近くで奪ったボールもとにかく大きく蹴り出すことが点を取られないためには有効です。
多人数で攻めるきるのでなく相手チームのほころびをまつほうが無難です。
中盤でへたなボール回しをするくらいなら、中盤を省略して前線に放り込む方が安全です。
ジュニア年代では特に体が大きい選手や足の速い選手が有利になるでしょう。
少年期にこういう戦術の中でサッカーをしていると選手が成長しないということが明らかになってきたのです。
全国に挑む経験ができるということは、素晴らしい経験だと思います。
優勝したチームもそうじゃないチームも全く素晴らしいことだと思います。
世界が全て正しいとも限らないとも思います。
池上正コーチはこういっています。
「少年期のサッカーで勝たなくてはいけない試合なんて1試合もない」
言葉だけ聞けば理解しにくい部分もあります。
でも、よく考えて見れば子どもはまだまだ成長段階にあって、成長の度合いもバラバラです。
そして、長いサッカー人生の入り口にたったばかりなのです。
先日、自分の息子のチーム(4年生)が試合で大敗したことに大変憤慨されているお父さんがおられました。
お父さん曰く「同じ小学生でこんなに違うなんて情けない!守り方も知らないのか?」ということでした。
10点差以上の大差をつけられての負けなので子どもたちもショックだったとは思います。
私も試合を見ていましたが子どもたちは最後まであきらめずゴールを目指していました。
沢山ミスもしたし、失敗もした、けれどチャレンジも沢山していました。
コーチも一切「守れ!」なんて言わずに「攻めろ!攻めろ!」
何点とられても「次!次!」
もしかしたら、ゴール前に人数を置いて守りに集中させれば10点以上の差はなかったかも知れません。
でも、そうしなかった。
子どもたちは、ショックを受けながらも考えるでしょう。
どう自分たちが変われば対等に戦えるようになるのか?
誰よりも同じ小学生(4年)だとわかっているのは子どもたちなのですから。
「じゃあ勝つことはだめなの?」ということではありません。
全ての試合で勝つことを目標において戦うからこそ、次なる成長したいという気持ちが生まれるのだと思います。
しかし、勝つことを目的にすれば、なぜ負けたのか?にたどり着きます。
負けないことを考えるのではなく、どう自分たちのサッカーをして勝つのか?を考えることが少年期の成長に必要なことだとだと思います。
少年サッカーでは勝つことは目的ではなく目標にするべきだと感じるこのごろです。
今回はここまでです。最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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